失恋をするとふと過去の記憶を思い出すことがあります。
パートナーと楽しく過ごした日々や別れ話をした時のことなど様々です。
しかし、過去の失恋を思い出す度に苦しい気持ちになります。
失恋を何度も忘れようと思っていても、簡単に忘れることができません。
そこで今回は「失恋を思い出してしまう…苦しい失恋を忘れる方法」を紹介します!**
失恋を思い出してしまう&忘れられない人にはある共通点があります。
それは過去を断ち切ることができず、“ケリ”をつけられない人です。
私は失恋だけでなく、子供のころに失敗した事やうまくいかなかった事なども思い出してしまうことがあります。
特にこういった“思考のクセ”がある人はなかなか失恋を忘れられないかもしれません。
ここでは失恋を忘れる方法やポイントについて書いていきます。
失恋を思い出してしまう人は「断ち切れない人」
ある意味で神経症的傾向の強い人とは断念できない人である。
断念しようとしながらも断念できない。それが人間である。
しかし、それにもかかわらず人間は断念しなければ生きていけないとフランクルは言う。
私もそう思う。自らの運命を受け入れるという事は断念することである。
私は20歳前後の頃、枕元にニーチェを置いて寝ていた時がある。
ニーチェのいう「運命を愛する」ということも断念することであろうと私は理解している。
まさに断念こそ出口なしと言われる人間の最後の出口なのである。
(「対象喪失の乗り越え方」より)
絶望と断念は違います。断念は生きることです。逆境の中で生き抜くことなのです。
これと同じことを言っている人がいます。交流分析のグールディングが書いた「自己実現への再決断」という本によると、過去に別れを告げることで「今変えたい事に使えるエネルギーが生じてくる」と言います。
もちろん断念してすぐにエネルギーが湧いてくるわけではありません。
無感覚、無感動という「エネルギーを失う」段階が来ます。
生きるエネルギーがなくなったり、何に対しても興味を感じない時期です。
人は「あなたの生活がこんなに良いではないか」と言うかもしれません。
事実、人に比べて生活が豊かであったり、明日の食べるもの心配をすることは無いかもしれません。
そんなことを言われても生きるエネルギーを失った人には励ましはうるさいだけなのです。
そんな言葉を聞いて元気になるわけはありません。ますます生きるのが嫌になるだけです。
そして今の状態でマイナスの事ばかりが気になってきます。
事実として、将来は決して暗いわけではありません。
でも暗いことしか頭に浮かんでこなくなります。何がよくないことが起きそうな気がしてなりません。
頭ではおかしいとわかっても、感情がついていかないのです。
やはりよくないことが起きる事しか考えられなくなります。起きる可能性が低いマイナスなことが起きる気がして怖くなります。
「心配事の9割は起きない」と言われても、自分の将来についても、自分自身についても、マイナスのことしか頭に浮かんでこなくなります。
失恋を忘れるためには過去の課題に“ケリ”をつける
次の言葉はヘレニズム時代の哲学者エピキュロスの言葉である。
「対象に執着するな。そうすればそれが必要だと思うはなくなる」
「絶対必要だなどと思うな。そうすれば絶対必要ではなくなる」
(「対象喪失の乗り越え方」より)
その失恋の寂しさ、苦しさから目を背けるために次の恋人を探した人は次の恋もうまくいきません。
その人を好きで始まった恋ではないから、いずれうまくいかない時が来るのです。
あるいは孤独から目を背けるために集まって騒ぐ人もいます。ピーターパン症候群と言われる人々です。
いくつになっても心理的に大人になれない人々なのです。
その孤独と向き合って苦しみの時期を経た人は、心理的に成長します。
前の恋にケリをつけているから次の恋も実り豊かな恋になります。
前の恋を引きずらないから次の恋も実り豊かな恋になります。
あるいは失恋して「あの女はろくな女ではない」と虚勢を張る人もいます。虚勢を張った人はいつまでも失恋の痛みから回復することはありません。
「あの女はろくな女ではない」と叫んで失恋の苦しみを回避した人は、次の恋愛もうまくいきません。
「あの女はろくな女ではない」と失恋を合理化すれば合理化するほど、ますます無意識ではその昔の恋人に執着することになります。
その別れた恋人との関係を心の中で整理することで人は成長するのです。
ただし、それには時間がかかります。
そうしてその人との課題を解決することで、次の恋愛も実り豊かなものになるのです。
過去の恋愛が与えた課題を解決しないで次の恋愛を始める人は、何度恋愛をしても実り豊かな恋愛になる事は無いでしょう。
何度恋愛をしても常に前の恋愛を引きずっていて先に進めないのです。
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